大会:モアブロックス
ステージ1:約33km
獲得標高:約1000m
タイム:1:40:50
順位:14位(プロ/オープンメン55人中)
STRAVAファイル:https://www.strava.com/activities/2252618403
5時半amから始まる一日。
レースシーズンが来たな、と思わせてくれるこのルーティン。
朝はまだまだ寒いこの時期のモアブ。
気温は一桁前半。
入念にウォームアップをするが指先はまだ寒いくらいだ。
スタートにはおなじみの北米のトップエンデュランスレーサーたちが名を連ねる。
その中になんと!
私がウルトラトレイルランを始めたきっかけをくれたウルトラトレイルランナーのROB KRAR選手の姿が!
KRAR選手は昨年のレッドヴィル100(160km)のMTBでも上位に入り、ランでは優勝というウルトラ2種目で超ハイレベルなパフォーマンスを魅せ、多大な感動を与えてくれた。
このレースでまさかのKrar選手と一緒のスタートラインに並べることにワクワクドキドキだ。
モアブロックスのステージは基本XCなので短め。
長距離型の自分には苦戦となるだろうが、それなりの準備はしてきたつもりだ。
やってきたことを出し惜しみなく最初から最後まで100%出しきり、トップ争いに出来るだけ絡むことが目標。
現実的な順位ゴールとしては最低でもトップ20以内には食い込みたい。
スタートはニュートラルから始まり、
ジープロードに入り約1000mを一気に登る。
登りが始まるとアタックの応酬があり、徐々に先頭集団が形成されていく。
スムーズなジープロード登りなのでロード的な地脚パワーが問われる。これが地味にとてもキツイ。
風も強く、集団から遅れると一気に離されるのでなんとか先頭集団にしがみつく。
標高2000m近くになってくると身体の反応が鈍くなるのを感じる。もしくは単純にパワー不足か・・・
加えて強風と寒さで頭がズキズキと痛くなるほどだった。
保険で少し厚めのグローブにしたにも関わらずまだ指先にも冷えを感じていた。登るにつれて道に雪が残っている箇所が増えてくるほどだ。
頂上まであと1.5km付近というところで先頭集団のふるいで落ちてしまった。酸欠寸前まで追い込んでいたが付いていけなかった。
最高地点まで全開登りっぱなしで約1時間10分かかり、ようやく本格的なトレイルへ突入。
「ポーキュパインリムトレイル」
アメリカでMTB好きならこの名前を知らない人はいないだろうというほどの伝説的トレイル。
そのトレイルでレースができることはマウンテンバイカー冥利に尽きる。
テクニカルなアップダウンが約10分。
得意なテクニカルセクションでなんとか少しでも先頭集団との差を詰めたい。
二人を交わすがその先は見えない。
ここから約20分の超テクニカルな楽しいダウンヒルがフィニッシュまで続く。
運よく下りが得意な選手と下りに入ることができたので二人でペースアップ。
絶景、極上トレイル、最高のライバルとのセッションでトランス状態に入り、どんどん精神が研ぎ澄まされていく。
試走であまり飛べなかったジャンプラインも軽々越えていけるハイな状態にして確実にコントロールしているベストな感覚。
このあとは一人しか追いつくことができなかったものの、現状のベストを尽くし、一人では出せない最高のレースタイムを過ごすことができた。
プロ・オープンクラスで14位(55人登録中)。
やはり皆強い。
自己更新をして準備してきてもその上を行くトップ選手たち。
レースは超ハード(特に今日のような短期決戦)だが、この非日常的な興奮と自分を高める時間があるから辞められない。
そして、こみ上げる強い悔しさが、もっと強くなれ!と心を後押しする。
これでレースシーズンへのスイッチが入ったので、
明日明後日のステージではさらに自分を追い込めたらと思う。
まずは明日のスタートに向けてリカバリーに専念!