大会:レッドビルステージレース🚵♂️(3日間)
日時:7月26〜28日
開催地:コロラド州レッドビル🇺🇸(標高約3000m)
開催地:コロラド州レッドビル🇺🇸(標高約3000m)
結果:3位
1日目64キロ:5位
2日目32キロ:4位 2日間タイム合計:3位
3日目67キロ:3位 3日間タイム合計:3位
3日間合計タイム:6時間48分35秒
1日目
久しぶりのMTBステージレースに心が躍り、モチベーション高くスタートに並んだ。
コーチと相談した上で調整レースとして臨んでいる今レース。レース前にトレーニング量をあまり減らしておらず、ある程度の予備疲労を抱えてのコンディション状態。
調整とはいえ、今の実力を試し、現状を把握する大切なレースなので全身全霊で追い込むのは変わらない。
2週間後に同じコースで行われる100マイルレースの展開も念頭に置きつつレースを進めた。しかし、今回は3日間にコースが分かれているのでスタートから全力ペースだ。
初日コースレイアウトは序盤に2つの大きな峠が構える。中盤からフィニッシュまでは細かいアップダウンはあるものの平坦基調。
最初の大きい登り「セントキーヴァン」を途中まで2位で展開するが、ハイスピードをキープできず、登り終える時には4位に後退。
二つ目の峠「シュガーローフ」では3位の選手の姿を捉え、テクニカルな「パワーライン」の下りで追いつく。
ここから巻き返しを試みるが、峠を降りた後の長い平坦基調のセクションで置いていかれてしまう。さらには追いついてきた選手にも抜かれ、5位に後退。
必死に視界ギリギリに見える前の2選手を追うが、距離を詰められずに初日は5位でフィニッシュ。
自分の走りを分析すると、長い登りではリードできるが、平坦と瞬発的パワーを必要とする細かいアップダウンで遅れを取る傾向にあった。
今日のレースでライバル選手の脚質もだいたい掴めたので、自分の長所を生かし、短所を補う戦略を考えて明日からのレース展開に役立てたい。
2日目
2日目は、標高3800mの峠まで登って下ってくる超級ヒルクライムコース。
序盤は緩い斜度で始まり、ここでスピードのある選手が前をリードする。
私はここは冷静に、無理して付いて行かずに5−6位に位置して本格的な登りに備えた。
斜度が上がり始め、後続を離していくが、前は視界に入らない。昨日感じた長い登りに強い自分の脚質を信じて淡々と登り続けた。
登りの3分の2を終えたあたりで、ようやく2−4位パックを視界に捉えた。自分は間違っていなかった。
山頂付近の2キロほどの登りは斜度も路面の難易度も上がり、勝負所となる。
2−5位の4選手でお互い一歩も譲らない気迫でデッドヒートを繰り広げた。
標高4000m近くでの真剣ヒルクライム勝負。
心臓がリアルに飛び出るのではないか?!
と思うほどにキツく辛いのだが、一瞬でも気を緩めると置いていかれるこのピリピリしたスリルと緊張感にワクワクしている自分もいる。
なんとか3位で峠の折り返し地点を通過。
ここから登ってきた標高差約1000mを一気に下る。
3−4位パックで前を追う。
ロックセクションもあるのでパンクは要注意だ。
5位の選手(前日3位)をできるだけ離し、総合順位を3位に引き上げたい。
最後3位争いでスプリントには負けてしまったが、4位でフィニッシュし、2日間合計タイムでは3位(表彰台圏内)に浮上できた。
実力が近い選手が多く、タイトな順位争いができていることはレースをしていて非常に楽しい。
明日は最終日だ。このまま表彰台をゲットできるようベストを尽くすのみ。
3日目
最終日のコースレイアウトは、中盤までは細かいアップダウンはあるものの平坦基調。中盤から超級の峠が二つ。
私のクライマー脚質的に、登りが始まる地点にたどり着くまでの平坦区間でなんとか先頭集団にいることが上位に入る最低条件だ。
スタートは比較的緩いペースだったが、細かいアップダウンの度にふるいがかけられて、集団の人数は減っていく。
次第に皆のエンジンがかかり始めると、ドラフティングをしていても千切れかけるほどだ。
申し訳ないが、ローテーションしても私が前を引ける時間は本当に短かかった。
峠のふともまでなんとか先頭集団にとどまることができた。
この時点で人数は6人まで絞られていた。
登りが始まると不動の一位ジョン・ギャストン選手が飛び出る。
そこに、総合2位スタイン選手、総合4位フォレイ選手が続き、少し離れて総合3位の私が続いた。
この3選手のタイム差は非常に近く、バチバチの表彰台争いが始まる。
特に22歳という若さのプロXCレーサーのフォレイ選手と私の差は2日間でたったの10秒ほど。熱い接戦だ。
斜度約30%セクションから始まる「パワーライン」の登り。
フォレイ選手の背中が近づいてくる。
斜度が緩くなったところで勢いを付けて抜かす。
しかし、食らいついてきてなかなか離せない。
さすがだ。
ほんの少しずつだが彼の息遣いとギヤチェンジの音が後ろから遠ざかっていくのを感じる。
距離を確認もできないほど追い込んでいるので、振り返らずにひたすらにペダルを踏み続けた。
すると前のスタイン選手の姿も近づき始め、「シュガーローフ」峠手前で追いつくことに成功。
スタイン選手は私が追いついたことでモチベーションを取り戻し、再びペースを上げ始める。私もそこに同化し、お互い高め合うように抜きつ抜かれつでスピードが上がる。
3日目にして2位争いまでコンディションを上げることができている。「もっと長くレースをしていたい」と思えるほどに最高の気分だ。
最後の長い峠の頂上手前まで一緒にいたが、スタイン選手の渾身のアタックについて行けずに遅れを取ってしまった。
フィニッシュまでのストレッチ、彼の姿は遠くに見えるが追いつくことはなかった。とても強かった。
最終日、悔いなく出し切って3位フィニッシュ。
総合でも表彰台の最後のスポット3位を死守することができた。
1位、ジョン・ギャストン選手。圧巻の走りでぶっちぎり優勝。2位はトラッパー・スタイン選手。追いつく場面はあったものの、一枚上手だった。4位のウィル・フォレイ選手との接戦は決して忘れないほどの良い勝負だった。皆、素晴らしい勝負と成長の機会をありがとう。
北米でも最も認知度の高いレースシリーズの一つ。レッドビルで表彰台に上れたことは非常に光栄であり、大きな自信となった。
3日間ノートラブルだった愛車に大きな感謝を。
たくさんの応援とサポートありがとうございました!
久しぶりのMTBステージレースに心が躍り、モチベーション高くスタートに並んだ。
コーチと相談した上で調整レースとして臨んでいる今レース。レース前にトレーニング量をあまり減らしておらず、ある程度の予備疲労を抱えてのコンディション状態。
調整とはいえ、今の実力を試し、現状を把握する大切なレースなので全身全霊で追い込むのは変わらない。
2週間後に同じコースで行われる100マイルレースの展開も念頭に置きつつレースを進めた。しかし、今回は3日間にコースが分かれているのでスタートから全力ペースだ。
初日コースレイアウトは序盤に2つの大きな峠が構える。中盤からフィニッシュまでは細かいアップダウンはあるものの平坦基調。
最初の大きい登り「セントキーヴァン」を途中まで2位で展開するが、ハイスピードをキープできず、登り終える時には4位に後退。
二つ目の峠「シュガーローフ」では3位の選手の姿を捉え、テクニカルな「パワーライン」の下りで追いつく。
ここから巻き返しを試みるが、峠を降りた後の長い平坦基調のセクションで置いていかれてしまう。さらには追いついてきた選手にも抜かれ、5位に後退。
必死に視界ギリギリに見える前の2選手を追うが、距離を詰められずに初日は5位でフィニッシュ。
自分の走りを分析すると、長い登りではリードできるが、平坦と瞬発的パワーを必要とする細かいアップダウンで遅れを取る傾向にあった。
今日のレースでライバル選手の脚質もだいたい掴めたので、自分の長所を生かし、短所を補う戦略を考えて明日からのレース展開に役立てたい。
2日目
2日目は、標高3800mの峠まで登って下ってくる超級ヒルクライムコース。
序盤は緩い斜度で始まり、ここでスピードのある選手が前をリードする。
私はここは冷静に、無理して付いて行かずに5−6位に位置して本格的な登りに備えた。
斜度が上がり始め、後続を離していくが、前は視界に入らない。昨日感じた長い登りに強い自分の脚質を信じて淡々と登り続けた。
登りの3分の2を終えたあたりで、ようやく2−4位パックを視界に捉えた。自分は間違っていなかった。
山頂付近の2キロほどの登りは斜度も路面の難易度も上がり、勝負所となる。
2−5位の4選手でお互い一歩も譲らない気迫でデッドヒートを繰り広げた。
標高4000m近くでの真剣ヒルクライム勝負。
心臓がリアルに飛び出るのではないか?!
と思うほどにキツく辛いのだが、一瞬でも気を緩めると置いていかれるこのピリピリしたスリルと緊張感にワクワクしている自分もいる。
なんとか3位で峠の折り返し地点を通過。
ここから登ってきた標高差約1000mを一気に下る。
3−4位パックで前を追う。
ロックセクションもあるのでパンクは要注意だ。
5位の選手(前日3位)をできるだけ離し、総合順位を3位に引き上げたい。
最後3位争いでスプリントには負けてしまったが、4位でフィニッシュし、2日間合計タイムでは3位(表彰台圏内)に浮上できた。
実力が近い選手が多く、タイトな順位争いができていることはレースをしていて非常に楽しい。
明日は最終日だ。このまま表彰台をゲットできるようベストを尽くすのみ。
3日目
最終日のコースレイアウトは、中盤までは細かいアップダウンはあるものの平坦基調。中盤から超級の峠が二つ。
私のクライマー脚質的に、登りが始まる地点にたどり着くまでの平坦区間でなんとか先頭集団にいることが上位に入る最低条件だ。
スタートは比較的緩いペースだったが、細かいアップダウンの度にふるいがかけられて、集団の人数は減っていく。
次第に皆のエンジンがかかり始めると、ドラフティングをしていても千切れかけるほどだ。
申し訳ないが、ローテーションしても私が前を引ける時間は本当に短かかった。
峠のふともまでなんとか先頭集団にとどまることができた。
この時点で人数は6人まで絞られていた。
登りが始まると不動の一位ジョン・ギャストン選手が飛び出る。
そこに、総合2位スタイン選手、総合4位フォレイ選手が続き、少し離れて総合3位の私が続いた。
この3選手のタイム差は非常に近く、バチバチの表彰台争いが始まる。
特に22歳という若さのプロXCレーサーのフォレイ選手と私の差は2日間でたったの10秒ほど。熱い接戦だ。
斜度約30%セクションから始まる「パワーライン」の登り。
フォレイ選手の背中が近づいてくる。
斜度が緩くなったところで勢いを付けて抜かす。
しかし、食らいついてきてなかなか離せない。
さすがだ。
ほんの少しずつだが彼の息遣いとギヤチェンジの音が後ろから遠ざかっていくのを感じる。
距離を確認もできないほど追い込んでいるので、振り返らずにひたすらにペダルを踏み続けた。
すると前のスタイン選手の姿も近づき始め、「シュガーローフ」峠手前で追いつくことに成功。
スタイン選手は私が追いついたことでモチベーションを取り戻し、再びペースを上げ始める。私もそこに同化し、お互い高め合うように抜きつ抜かれつでスピードが上がる。
3日目にして2位争いまでコンディションを上げることができている。「もっと長くレースをしていたい」と思えるほどに最高の気分だ。
最後の長い峠の頂上手前まで一緒にいたが、スタイン選手の渾身のアタックについて行けずに遅れを取ってしまった。
フィニッシュまでのストレッチ、彼の姿は遠くに見えるが追いつくことはなかった。とても強かった。
最終日、悔いなく出し切って3位フィニッシュ。
総合でも表彰台の最後のスポット3位を死守することができた。
1位、ジョン・ギャストン選手。圧巻の走りでぶっちぎり優勝。2位はトラッパー・スタイン選手。追いつく場面はあったものの、一枚上手だった。4位のウィル・フォレイ選手との接戦は決して忘れないほどの良い勝負だった。皆、素晴らしい勝負と成長の機会をありがとう。
北米でも最も認知度の高いレースシリーズの一つ。レッドビルで表彰台に上れたことは非常に光栄であり、大きな自信となった。
3日間ノートラブルだった愛車に大きな感謝を。
たくさんの応援とサポートありがとうございました!
次戦はいよいよレッドビル100MTB、10K、レッドビル100ランの3連戦。
今回の最高のレースの経験を最大限に生かし、レッドマンシリーズ最後までベストを尽くします!
池田祐樹
〜超戦〜
TOPEAK ERGON RACING TEAM USA
レース中機材・装備:
バイク: Canyon LUX CF チームエディション
ブレーキ:Shimano XTR
ドライブトレイン:Shimano XTR, フロント32T
タイヤ: MAXXIS RECON RACE 2.25 (F&R), 前後22PSI
シーラント:Finish Line Tire Sealant
グリップ: Ergon GA1
グローブ: Ergon HM2
ペダル: Shimano XTR
ヘルメット: Limar AIR PRO
工具・サドルバッグ・ボトルケージ: Topeak
チェーンオイル:Finishline ceramic wet
補給食:GU
テーピング:ニューハレ
ケーブル/ワイヤー:JAGWIRE
ヘッドバンド:Halo II (ヘイロ II) プルオーバー
チームジャージ:Primal Wear
パーソナルスポンサー:
チームスポンサー:
Fox