開催日:2021年12月19日
開催地:東京都八王子
天候:晴れ
結果:7位/739人出走(総合)、1位(40代男子)
タイム:2時間53分10秒
距離:約29km
獲得標高:約1586m
私の2021年最後のレースとして臨んだ今大会。
2019年、まだトレランを始めて間もない時に出場した思い出深いレースでもある。当時は25位。
あの頃から少しは成長できているだろうか。
当日朝、気温が0度を下回るほどの厳しい寒さ。
寒さにめっぽう弱い私は、ジャケットを羽織っていくか、ロングタイツを履くか、カイロを握っていくかなど、色々対策を考えていた。
しかし、スタートに並ぶと800人近いレーサーの熱気や高ぶる気持ちのせいなのか、寒さは和らぎ、ジャケットも羽織らず、(自分にしては)薄着でのスタートができた。
3週間前のMTBレースとはまた違った良い雰囲気。
トレランではチャレンジャーという気持ちがまだまだ強いが、そろそろトップで争いたいところだ。
スタートの号砲とともに、先頭集団で飛び出した。
序盤の約8kmは舗装路の醍醐林道で獲得標高530m。一気に和田峠へと登る。最初の4〜5kmは緩やかな上りで走力が試されるスピード区間でもある。
必死に先頭選手たちについて行こうとするが、ジリジリと離されてどんどん順位を落としてしまう。
自分なりにトラック練習などを取り入れ、陸上的な走力&経験不足を克服しようとしているが、まだまだ弱いことを思い知らされた。
トレイル(山道)に入ればきっと挽回できるはずだ。
そう信じ、順位をできるだけ落とさないように必死でこの舗装路区間を耐え忍んだ。
曖昧な記憶だが10~15番手あたりで、待ちに待ったトレイルに突入した。
土や岩を踏む感触、変化するチャレンジングな路面は私をワクワクさせてくれる。
呼吸も苦しく、疲れてきてはいるけれど、
やっぱりトレイルは楽しい!
©︎Tokyo八峰マウンテントレイル
イメージは野山を自由に軽やかにカッコよく駆け回る野生動物、もしくはターザン!
トレイルに入り、ようやく順位と息を吹き返し、前を追った。
©︎Tokyo八峰マウンテントレイル
小仏城山、友人がサプライズで応援してくれたことでさらに元気が溢れてきた。Sさんありがとう!
しかし、大垂水峠(約18.5km地点)を越えたあたりから、両ふくらはぎがピキピキと攣り始めてしまう。
上りの段差を使ってストレッチしながら回復に努めるが、なかなか消えてくれない。
何度か完全にふくらはぎが固まり、止まってストレッチしなければ動けない状態まで悪化してしまった。
前を追うどころか、後方の選手たちに追いつかれてしまう展開に。。。
前半の不慣れな舗装路林道でレース強度で飛ばしたことが原因だろう。
スピードに乗せたい気持ちの良いトレイルのはずなのに、思うように走れないのが非常にもどかしい。
そんな中、最後の数キロを共にした選手もストレッチを繰り返し、足の攣りと戦っているようで、非常に苦しそうな展開。
お互い悶絶するような痙攣の痛みと戦いながら、抜きつ抜かれつのデッドヒートを繰り返す。
レース終盤の緊張感の中で、ボロボロになりながらもお互いの限界を引き出し合う。
このライバルと切磋琢磨する時間がとても濃密でたまらなく興奮する。
かなりクレイジーな世界だが、自分の全てをさらけ出し、限界をぶつけ合う、レースでしか味わえない非日常的な経験。
そんなプライスレスな時間をくれるライバル選手たちには心から感謝だ。
今できる全てを出し切ったからこそ
笑顔でフィニッシュすることができた。
素晴らしい大会を開催してくれた運営スタッフの方達全員に心から感謝。
そして今大会はハイカーにも人気の高い山を通過するので、歩行区間を設けたり、ウェブサイトやレース当日もトレイルランナーのマナーの注意喚起を念入りに行なっていた。
レースの日に限らず、普段から誰もが気持ち良く山を楽しむためにもとても大切な事だと改めて感じた。
応援に駆けつけてくれた仲間達。ありがとう!
おかげさまで山を最高に楽しめた日となりました。
ありがとうございました!
池田祐樹
Pro Mountain Athlete
〜レース装備〜
シューズ:Altra Timp 3.0
ウェア:Teton Bros.
テーピング:New HALE(足首Xテープ2枚, 膝Vテープ)
コンプレッション:OS1st (ゲイター)
補給:GU Energyドリンクミックス, Challenger
©︎Tokyo八峰マウンテントレイル